2010 Fiscal Year Annual Research Report
日本人英語学習者の文法能力発達段階の解明および文法指導に関する第二言語習得研究
Project/Area Number |
20320083
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
村野井 仁 東北学院大学, 文学部, 教授 (20275598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白畑 知彦 静岡大学, 教養学部, 教授 (50206299)
若林 茂則 中央大学, 文学部, 教授 (80291962)
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Keywords | 応用言語学 / 英語教育学 / 第二言語習得 / 文法習得 / 言語テスト / 指導効果 / 認知的SLA研究 / 生成文法的SLA研究 |
Research Abstract |
本研究の第1の目的は、日本人英語学習者の英語文法能力がどのような段階を踏んで発達するのかを学習者の第二言語使用データを記述・分析し、なぜそのような発達段階が現れるのかを第二言語習得研究の知見によって説明すそことである。本研究の第2の目的は、実証的に明らかにされた文法発達がどのような外的要因によって促進されるのかを調査することである。教室でのインプットおよび文法指導が日本人英語学習者の文法発達にどのような効果を与えるのかを教室第二言語習得研究の成果に基づきながら実証的に検証する。インプットの影響および指導の効果を、日本人英語学習者を被験者とした実験を重ねて明らかにする。 平成22年度には、平成20年度、21年度と継続して行った第二言語文法発達に関する文献研究の成果を3人の共著による単行本として研究社から出版することができた。その中では、第二言語習得への認知心理学的アプローチ、生成文法的アプローチなどの異なるアプローチがこれまでにどのような研究成果を積み重ねてきたのかを徹底的に精査し、その問題点を議論している。日本人英語学習者の文法能力発達過程解明のためには、異なるアプローチを相互補完的に用いる必要性があることも本書で確認されている。 認知心理学的アプローチおよび生成文法的アプローチによる文法習得の実証的研究も平成22年度には進められた。文法指導方法の構築も進められ、実証的な研究の最終段階に入っている。 平成23年度は最終年度となるので、これまでに得られた第二言語文法習得データを統合的に分析する。
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