2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20320109
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮宅 潔 京都大学, 人文科学研究科, 准教授 (80333219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 達郎 関西学院大学, 文学部, 教授 (30340623)
佐川 英治 東京大学, 文学部, 准教授 (00343286)
丸橋 充拓 島根大学, 法文学部, 准教授 (10325029)
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Keywords | 中国古代 / 軍事制度 / 出土資料 / 官制 / 法制 |
Research Abstract |
本研究は(1)新出史料に見える軍制関係記事の整理と分析(2)秦漢~隋唐時代における軍事制度の総合的検討、という二つの柱から成る。 本年度、前者に関しては敦煌漢簡を対象にして軍制関連記事の抽出を進め、内容を検討しながら、採録すべき資料の抽出を終えた。これと同時に、抽出した資料に取捨選択を加え、テーマに則して再配列する作業にも着手した。抽出済みの資料はすでに膨大で、これを適切に分類せねば、資料集の用をなさないからである。現在のところ、年代の分かる記事を主に選択し、それらを分類したうえで、解説をつけることを試みている。 後者に関して、これまでは各研究者がテーマを絞り込んで考察を進め、メンバーの間で議論を重ねてきたが、計画の中間年度にあたる本年度は、国際シンポジウム「中国古代軍事制度研究の課題と展望」を12月18日に開催し、多くの参加者と共に集中的に討議を行った。発表題目は以下の通り。「中国古代軍事史研究の現状」(宮宅潔)、「帝政中国の軍事に関する二,三の問題-最近の欧米での研究によせて-」(エノ・ギーレ(米国・アリゾナ大学))、「秦漢時代の時と戦争」(金乗駿(韓国・翰林大学))、「中国古代軍功制度研究への展望」(佐川英治)、「出征儀礼と戦争」(丸橋充拓)。ギーレ、金は、いずれも本研究の海外研究協力者である。会議後、発表レジュメに修正を加え、あるいは内容を翻訳・文章化したうえで報告書を作成し、関連分野の研究者に配布した。
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