2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20320115
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小澤 弘明 Chiba University, 普遍教育センター, 教授 (20211823)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗田 禎子 千葉大学, 文学部, 教授 (10225261)
粟屋 利江 東京外国語大学, 総合国際学研究院, 教授 (00201905)
鈴木 茂 東京外国語大学, 総合国際学研究院, 教授 (10162950)
橋川 健竜 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (30361405)
|
Keywords | 東欧近代史 / 新自由主義 / 世界史 / 新帝国主義 / 自由主義 |
Research Abstract |
今年度は、主として五つの分野で研究を遂行した。 第一は、前年度に引き続き19世紀から20世紀初頭の中部ヨーロッパをフィールドとして、古典的自由主義の諸問題を四人の若手研究者に報告を求め、ともに検討した。これを通じて、古典的自由主義と新自由主義の連続性をとくに行為規範の観点から明らかにした。 第二に、社会的自由主義の抱えていた問題や現代福祉国家の源流を検討するため、オーストリアから研究者を招聘し、「1934年2月事件」「赤いウィーン」を主題として、千葉大学・東京外国語大学の二ヵ所で講演会を主催した。この研究会を通じて、新自由主義の形成期に批判の対象となっていた社会国家論の特性を社会民主主義運動との関係で明らかにした。 第三は、新自由主義および新自由主義時代の歴史研究のあり方を比較史の観点から考察するため、日本近世史研究者に報告を依頼し、「新自由主義時代の近世史研究」について研究会を開催した。これは、新自由主義時代という現状認識が、前近代社会の歴史研究にどのような影響を与えているかを検討したものである。 第四は、新自由主義に関する映画資料の検討を行った。カナダ大使館との共催でカナダ映画『包囲-デモクラシーとネオリベラリズムの罠』の上映会を開催し、小沢が解説を行った。また、韓国映画『外泊』の上映会を千葉大学で開催し、小沢が新自由主義との関連で主旨説明を行った。さらに、東京外国語大学で鈴木と小沢が新自由主義に関連する5本の映画の上映と解説を行った。 第五は、文献データの集積であり、今年度までに単行本400冊、論文500本の目録を作成した。論文点数はまもなく1200本に拡充される予定である。
|
Research Products
(14 results)