2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20330028
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
中野 勝郎 Hosei University, 法学部, 教授 (70212090)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 敦 法政大学, 法学部, 教授 (30154470)
細井 保 法政大学, 法学部, 教授 (40440094)
名和田 是彦 法政大学, 法学部, 教授 (30164510)
川崎 修 立教大学, 法学部, 教授 (80143353)
山崎 望 駒澤大学, 法学部, 講師 (90459016)
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Keywords | 政治理論 / 市民社会 / 立憲主義 / 共和主義 / 国家 |
Research Abstract |
3年計画の中間年である本年度は、グローバル化の現実、およびそれに起因する問題性に対して立憲主義と市民社会論の有する射程を、この両者を比較しつつ、究明した(研究班I)。また、一方で、現代における国家学の可能性を模索し、他方で、セキュリティの観念や感覚と結び付いた権力の肥大化を、民主的にコントロールするための政治理論の開発を試み、共和主義論と市民社会論の交錯部分の解明にとりくんだ(研究班II)。さらに、従前の市民社会論が提起して来た国家への対抗という側面は保持しつつ、市民社会と国家の相互補完性も視野に入れ得るような政治思想の観点を探った(研究班III)。 1.研究会の実施(2009年7月11日立教大学)。本年度の研究計画中研究班IIIにかかわる論点について、研究協力者の高浦一氏が「レヴィナスとイスラエルをめぐる試論」と題して報告をおこなった。また研究班IIにかかわる論点として、研究協力者の宮浦貴子氏が「明治時代における出入国管理の思想形成」と題して報告をおこなった。両報告は、共和主義論と市民社会論の交錯、市民社会と国家の相互補完性についての理解を深めるうえで極めて示唆に富むものであった。 2.研究協力者による国内外での研究調査。研究協力者の青木裕子氏がフランス、パリのフランス学士院内にあるマザラン図書館においてド・レス枢機卿の資料調査をおこなった。研究協力者の小林丈人氏は、フィリピンにおける直接民主主義について、行政機関、NPOにインタビューおよび資料収集をおこなった。宮浦貴子氏が日本国内の外国人居留地跡地にて、近代日本における出入国管理体制の成立過程をあとづける資料を収集した。
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Research Products
(7 results)