2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20330039
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
渡会 勝義 Waseda University, 政治経済学術院, 教授 (80097196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新村 聡 岡山大学, 大学院・社会文化研究科, 教授 (00167561)
小峯 敦 龍谷大学, 経済学部, 教授 (00262387)
江里口 拓 愛知県立大学, 文学部, 准教授 (60284478)
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Keywords | 経済思想史 / 経済学史 / 社会思想史 / 人口問題 / 貧困問題 / 社会政策 / 社会福祉 / 社会保障 |
Research Abstract |
本年度は、この研究プロジェクトのテーマ「イギリス経済思想史における人口・貧困・福祉」に関連する移民(丹野清人、首都大学東京)、人口思想(柳沢哲哉、埼玉大学)、フィランスロピー(岡村東洋光、九州産業大学)、フランスにおける経済学と福祉思想(栗田啓子、東京女子大学)、機械導入と貧困問題(石井穣、一橋大学)、古典派経済学における賃金と労働者の生活水準(Antonella Stirati, Roma大学)などの専門的研究者を内外から招き、研究会を7回ほど行い、プロジェクトメンバーの専門的知識を充実させることにつとめるとともに、各自のこれまでの研究をこのプロジェクトのテーマに沿って再検討し、研究発表、論文執筆を行った。 研究代表者である渡会は、19世紀前半のイギリスにおける貧困と救貧をめぐる論争を、救貧法の批判と擁護の両方の立場の議論について研究した。救貧法批判の代表としてマルサスとリカードウの議論のそれまでの研究を発展させ、擁護論としてペイリー、コプルストンの議論を検討し、論文を2本書き、2回の学会報告を行った。研究分担者新村は、それまでのアダムスミスの研究を基礎に、スミスにおける貧困と福祉に関わる議論を研究し学会で発表し、また経済学の観点から福祉の問題を論じた著書を公刊した。江里口はそれまでのウェッブ夫妻の福祉思想を中心として19世紀後半のイギリスにおける貧困と福祉に関する議論を研究し、学会報告を2回行い、論文を書き、またウェッブ夫妻の福祉思想の研究をまとめ著書を公刊した。小峯は、20世紀イギリスにおける福祉と貧困をめぐる経済学の議論を、ケインズとロビンズを中心に研究し、学会報告を行った(2回)。
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