2009 Fiscal Year Annual Research Report
経済実験と質問紙調査を統合した成果主義賃金研究-賃金制度移行の経済分析-
Project/Area Number |
20330047
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
菊谷 達弥 京都大学, 公共政策連携研究部, 准教授 (80183789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 一仁 大阪産業大学, 経済学部, 講師 (50405487)
西村 直子 信州大学, 経済学部, 教授 (30218200)
齋藤 隆志 早稲田大学, 高等研究所, 助教 (60437283)
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Keywords | 成果主義賃金 / 経済実験 / 質問票調査 / 人事制度 / 等級制度 / 人事考課 |
Research Abstract |
全体的な研究としては、前年度に引き続き、成果主義に関する先行研究(実証研究および経済実験研究)のサーベイを行った。研究会をもち、これらについて議論し、研究の方向性について知見を得た。 質問票調査については、企業の人事部を対象とした質問票について詳しく検討した。大企業においては、成果給は全体の人事制度(職能資格制度・職務等級制度・役割等級制度などの格付け制度、目標管理制度などの評価制度)の中に組み込まれているために、こうした人事制度全体についても究明する必要があることを確認した。そのために、人事制度全般に関する実務書を含めた資料を広く収集し、調査票の質問項目を確定するための知見を得た。従業員を対象とした調査については、国際経済労働研究所と実行可能性を検討した。 経済実験については、Prendargast流の昇進の可能性によって人的投資のホールドアップ問題を解消するモデルに基づく予備実験を行い、以下の結果を確認した。 (1)昇進の可能性が備わっていなくとも、人的投資は理論予測値以上に実施される。 (2)昇進の可能性が配備されると、人的投資は促進される。 (3)提示賃金に選択肢がある場合には、他の選択肢との兼ね合いで人的投資を阻害する可能性がある。
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