2010 Fiscal Year Annual Research Report
企業のグローバルな立地・組織選択行動と政府の貿易・産業政策についての理論的分析
Project/Area Number |
20330052
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
大川 昌幸 立命館大学, 経済学部, 教授 (50291761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多和田 眞 名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (10137028)
大川 隆夫 立命館大学, 経済学部, 教授 (10258494)
須賀 宣仁 北海道大学, 経営学研究科(研究院), 准教授 (70431377)
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Keywords | 国際貿易理論 / 公共経済学 / 産業組織論 / 企業の立地選択 / 貿易政策 / 産業政策 / 環境汚染 / 貿易利益 |
Research Abstract |
平成22年度は本研究期間の最後の年となることから、研究目的と研究計画にしたがって、研究メンバーは、国際貿易理論、産業組織論、公共経済学などの専門分野中心に研究を担当し、(1)企業の国際的な立地選択行動と産業政策及び貿易政策との関係についての理論的分析を行うグループと(2)国際市場での企業行動と環境・産業集積などについて理論的分析を行うグループに分かれて、相互に密接な意見交流を重ねながら分析を進めた。 多和田眞と須賀宣仁は2国2財の貿易モデルにおいて、それぞれの国において1つ製造業部門が独占的競争にあり、その生産活動が環境汚染を引き起こす場合の2国間での比較優位と貿易利益について考察し、興味深い結論を得、The international economyから出版した。 岡村誠、大川隆夫はそれぞれ企業の国際的な立地選択行動について、市場規模の大きさ、労働市場における労働組合の存在が与える影響などとの関連で分析を進め、学術的に有意義な結果を得、Review of International Economicsから出版、あるいはforthcomingとなつことができた。また、大川昌幸を含む3名のグループでは1国内の自治体による企業誘致のための課税競争の理論的分析を進め、きわめて興味深い結論を得ており、今後発表してゆく予定である。 大川昌幸はこのプロジェクトによる研究成果を含む研究成果を認められ、第5回日本国際経済学会小島清研究奨励賞を受けた。
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