2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20330068
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
沢木 勝茂 Nanzan University, ビジネス研究科, 教授 (80065482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 俊治 南山大学, 数理情報学部, 教授 (10034399)
田畑 吉雄 南山大学, ビジネス研究科, 教授 (30028047)
竹澤 直哉 南山大学, ビジネス研究科, 准教授 (70329332)
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Keywords | ファイナンス / 金融工学 / 経営財務 / 確率解析 / 最適停止 / 最適償還政策 |
Research Abstract |
本研究の初年度である本年度に金融危機が発生し、金融工学の社会的役割を改めて認識する機会となった。本研究課題で取組んでいる償還条件付金融商品の公正な価格を導出することは、投資家保護と価格への説明責任を果たす上で重要なテーマである。本研究の目的の今日的重要性を再確認した。 本年度は、投資家と発行体の双方に償還ならびに権利行使のオプションが付与された条件付請求権の評価を2つの境界条件をもつ最適停止問題として定式化し、最適な償還政策と最適な権利行使政策の定性的な性質の分析を行った。さらに、リアル・オプション・アプローチによる企業の投資プロジェクトの最適投資戦略について、株式のみと株式および社債によって資本調達した企業の評価を考察した。そこでは、最適な資本調達戦略の下での資本構成論についても分析した。これらのテーマについて、アジア・ファイナンス学会での国際会議、日本OR学会や研究集会等で研究発表した。 さらに、従来の在庫管理モデルにスポット市場での商品調達を導入し、ファイナンスと在庫管理モデルとの架橋を試みる研究を行い、ORとその応用に関する国際会議で研究発表した。 以上の研究成果を論文として纏め、J.Mathematicalの各誌に投稿した。 また、国外から2人の研究者、Eduardo Schwartz教授およびMichael J.Brennan教授(ともにUCLA)を招聘し、最適ポートフォリオと企業の格付け理論についての研究会を実施した。
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Research Products
(35 results)