2008 Fiscal Year Annual Research Report
自動車電子化推進のための自動車-半導体産業間技術共同開発の在り方
Project/Area Number |
20330079
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤村 修三 Tokyo Institute of Technology, 大学院・イノベーションマネジメント研究科, 教授 (90377044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾形 わかは 東京工業大学, 大学院・イノベーションマネジメント研究科, 准教授 (90275313)
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Keywords | 自動車産業 / 半導体産業 / 産業間共生 / コンソーシアム / アーキテクチャ |
Research Abstract |
福田政権による政策変更のため、経済産業省で予定されていた自動車メーカー、電装メーカー、半導体メーカーの自動車電子化責任者レベルを集めての懇談会は概算要求の筆頭項目の一つとなっていたにもかかわらず不実施となった。しかし、予定していたBosch、BMW、IMEC、Freescale、Intel、Xilinx、日産自動車、ルネサステクノロジ、と言った国内外の研究機関、自動車電子化関連企業へのインタビューを実施し、自動車電子化に関して会社を代表して意見を述べることができる方(主査、事業部長、副社長、取締役、クラス)からお話しを伺うことができた。また、日産自動車とルネサステクノロジでは自動車電子化に関わる技術者を対象とするアンケートを実施することもできた。 インタビューからは、欧州の自動車電子化の中心はBosch社であること。Autosarの設立など自動車電子化での自動車-半導体共生システムの構築において日本よりも進んでいると思われた欧州であるが、実体は停滞しており、ソフトウェアの開発は問題視しているものの、半導体素子までは考慮が及んでいないこと。Bosch社は半導体素子の開発も推進しているが、今後期待されている高集積化素子まで踏み込むかどうかの決定はしていない。この間、Intel、Xilinxが自動車用半導体の供給を進めており、特にIntelはPCにおけるビジネスモデルと同様の生態系を創り出すことに力を注いでいること。などがわかった。 アンケートでは、予想したほど技術に対する考え方に隔たりはなく、それよりも、自動車のコモディティ化に対する懸念の強さ、ロードマップに対する考え方、等に関し両社の技術者の間で大きな違いがあることがわかった。また、本件で意図しているアーキテクチャレベルで技術開発の在り方を方法に関しては、自動車メーカーも半導体素子メーカー関心を示すと共に、期待感をもっていただいた。
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