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2011 Fiscal Year Annual Research Report

サービス組織のブランド戦略に関する理論的・実証的研究

Research Project

Project/Area Number 20330090
Research InstitutionKagawa University

Principal Investigator

藤村 和宏  香川大学, 経済学部, 教授 (60229036)

Keywordsサービス・ブランド / ブランド価値 / 組織コミットメント / 職務意欲 / サービスのグローバル化
Research Abstract

前年度に実施したホテル従業員を対象とした調査の結果を詳細に分析することで、従業員の所属するホテル・ブランドに対するポジティブな評価は彼らの組織コミットメントや職務意欲に対してポジティブな影響を及ぼすが、一方で、ホテル・ブランドは同じでも所属する会社(オーナー)の変更は組織コミットメントや職務意欲に対してポジティブな影響を及ぼすことが明らかになった。このことから逆に、所属する会社(オーナー)は同じでもホテル・ブランドが変更された場合、それが従業員に及ぼす影響を明らかにするための質的および量的調査を実施した。その結果、市場において評価が確立されているブランドに変更される場合には、従業員に対してポジティブな効果が働くことが明らかになった。
また、サービス・ブランドのグローバル展開における役割を明らかにするための質的調査を実施した結果、確立されたブランドは店舗展開の迅速化に貢献することが明らかになった。ただし、モノのブランドとは異なり、ブランドは日本全国あるいは世界全体で認知・信頼を形成している必要はなく、狭い地域内での認知・信頼の形成でもそのような効果が期待されるようである。オセロゲームの1つのマスを1つの地域あるいは国とし、白のコマを認知・信頼が獲得されている状態とすると、モノのブランドのグローバル化ではすべてのコマを白にする必要があるが、サービス・ブランドのグローバル化では離れた複数のマスのコマを白にするだけでも十分な効果が期待されることが推測された。さらに、モノのブランド以上に、原産地効果が働きやすく、サービスの質が高いという日本のイメージがサービス企業のグローバル展開に有利に働いていることも明らかになった。ただし、ブランド・コンセプトは同じでも、進出する地域や国の状況によって提供する価値(便益)の内容やオペレーションの変更は必要とされるようである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

調査研究は当初の計画とおりに進んでいるが、調査に時間がかかりすぎたために、その成果を論文等のかたちにして発表することが遅れているので。

Strategy for Future Research Activity

平成21年度から多くのサービス組織を対象として質的調査を実施し、さらに平成22年度と平成23年度には大規模な量的調査を実施したので、それら結果を詳細に分析することで、サービス・ブランドの役割(効果)に関するモデルを構築する。さらに、そのモデルを検証するために追加的に質的調査と量的調査を実施し、モデルの説明力を高めたい。また、研究成果をまとめることで、雑誌論文や図書のかたちで発表していきたい。

URL: 

Published: 2013-06-26  

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