2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20330128
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
峰島 厚 Ritsumeikan University, 産業社会学部, 教授 (30149512)
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Keywords | 障害者福祉 / 知的障害者 / 居住福祉 / 障害者の家計調査 / 障害者施設職員のメンタルヘルス調査 |
Research Abstract |
本研究は、知的障害者を対象に居住の場における支援内容の在り方を検討する。 21年度は、20年度に実施したケアホームにおける支援の業務実態調査を受けて、1)知的障害者の暮らし(家計)実態調査を実施し、2)日中と暮らしの場で働く職員のメンタルヘルス調査を設計・配布・回収してきた。 業務調査等から、支援内容において、家事労働と同様に、多種多様であること、計画的ではないがその場の判断等で専門的な見通しをもった支援がされていること、が主な特徴として明らかにされた。と同時に、多種多様だが支援範囲が狭隘であること、専門的働きかけが個まかせになっている特徴も明らかにされた。 したがって21年度は、支援範囲を当事者の家計規模から検討する家計調査を実施し、さらに個まかせによる負担度測定のための職員精神保健健康調査(日中活動の場の職員との比較を想定)を実施した。 前者の調査分析は終了した。家計という経済規模ではあるが、一般と比べた家計規模の小ささ、それによる家計生活の狭隘さがリアルに(親の経済扶助で最低限度が維持)明らかにされた。その点から所得保障の抜本充実の必要性は明白にされるが、他方で、多種多様ではあるが支援範囲が狭いという、居住の場にける支援内容の特性吟味が今後の重要な課題として明らかにされた。 なお後者については、精神衛生関係の研究者と協力して設計し、約2200人の職員に配布し、約1200人の回収がされた段階である。知的障害者関係でははじめての膨大な調査となり、様々な分野から注目されてはいるが、ここでは、居住の場における、日中とは異なる固有な特徴を中心に分析していきたい。
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Research Products
(3 results)