2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20330149
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
蘆田 宏 京都大学, 文学研究科, 准教授 (20293847)
|
Keywords | 視覚 / fMRI / 心理物理学 / 運動視 / 視覚野 |
Research Abstract |
まず、昨年度までに行った動く錯視に関するfMRI実験の結果をまとめて論文として投稿した。審査により問題点が指摘されたため、統制実験を行い、再投稿のため準備中である。次に、昨年度に引き続いて運動視関連領野に関するfMRIマルチボクセル解析実験を行った。前年度までの結果は8月の欧州視覚学会(ECVP)にて発表、議論を行い、実験手続きを改良した。これまでの実験から、方向が反対の動きをデコードすることはきわめて難しいことがわかったが、それは他の研究者の見解とも一致している。反対方向の動きはきわめて密接したニューロンによる符号化が行われていることが示唆される。そのため、次に、回転と拡大という直交方向の動きの弁別を試みたところ、比較的よい結果が得られることがわかり、追加実験による研究のまとめについて検討中である。新しい結果については、本年8月に再度ECVPにて発表、議論を進める予定である。 2011年3月8日に、国内外の研究者を招聘して国際ワークショップ「International Workshop on Visual Motion Perception and its Brain Mechanism」を開催した。これまで共同研究者としてさまざまな助言を受けたA.T.Smith教授(英国ロンドン大学ロイヤルホロウェイ校)を招聘し、B.Rogers教授(英国オックスフォード大)の参加を得るなど、計6件の先端的な内容の講演を実施した。このワークショップは公開で行われ、30余名の参加を得た。また、Smith教授とはワークショップの前後の滞在期間中にも今後の研究について議論を深めることができた。それらをもとに最終年度の研究の総括に関する指針を得ることができた。本会の講演要旨などhttp://www.psy.bun.kyoto-u.ac.jp/ashida/WS201103.htmlにて公開している。
|
Research Products
(6 results)