2008 Fiscal Year Annual Research Report
若者自立支援の課題と特別な教育的ニーズに関する総合的研究
Project/Area Number |
20330192
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
間宮 正幸 Hokkaido University, 大学院・教育学研究院, 准教授 (70312329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村澤 和多里 作新学院大学, 人間文化学部, 准教授 (80383090)
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Keywords | 軽度発達障害とひきこもり / 移行支援と人格的自立 / 連合王国北アイルランド・アイルランド共和国の若者自立支援 / 発達障害当事者である母親の自立支援 / 夕張高校生の「人生イメージ調査」 / 日韓英独仏の若者自立支援 |
Research Abstract |
平成20年度は、軽度発達障害者及びひきこもり経験者の自立支援に関する以下のような研究を行い、重要な知見を得た。 第1の成果は、軽度発達障害とひきこもりの関係に関する調査を行い、教育的支援の検討を深めたことである。研究代表者らは、平成21年2月、北大で第4回ひきこもり者支援全国実践交流集会を主催。ここで、精神保健福祉センター医師らから、ひきこもり経験者の3割ないし4割が軽度発達障害者であるという新しいデータが示され、これらの若者の移行支援の実際を議論した。また、自らは継続的に関与している北海道労働局札幌学生職業センターなどでの臨床心理面接データの分析を行い、移行支援においては人格的自立の観点が必要であることを報告した。これらは今後のわが国の支援戦略に影響を及ぼす研究である。第2は、平成20年12月、連合王国北アイルランド及びアイルランド共和国の若者自立支援施設,大学で調査と研究交流を行い、今後のわが国の若者自立支援施策への示唆を得たことである。ヨーロッパでは発達障害者支援は一定の蓄積をもつが、ひきこもり経験者支援の知見は乏しく、これは、わが国で独自に開発されなければならない支援課題であることが理解されたも。第3は、大阪府和泉市で発達障害当事者が母親である場合の母子自立支援に関する調査を行ったことである。支援は困難であり今後の課題は多い。第4は、タ張高校生の「人生イメージ調査」を行ったことである。財政梱難な中で学ぶ生徒の自立支援を橙討した。第5は、若者自立支援にかかる日韓英独仏の資料収集を行ったことである。貴重な文献を入手し、関係する第一線の研究者と議論を深めた。これらの成果は日本心理臨床学会、日本生活指導学会などで報告された。
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Research Products
(8 results)