2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20340017
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木上 淳 Kyoto University, 情報学研究科, 教授 (90202035)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宍倉 光広 京都大学, 理学研究科, 教授 (70192606)
熊谷 隆 京都大学, 理学研究科, 教授 (90234509)
伊藤 俊次 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (30055321)
相川 弘明 北海道大学, 理学研究院, 教授 (20137889)
亀山 敦 岐阜大学, 工学部, 教授 (00243189)
|
Keywords | フラクタル / 調和関数 / 熱核 / Martin境界 / jump process |
Research Abstract |
20年度の研究実績のうち代表的なものを選んで記す。 (1) 研究代表者木上淳は、Sierpinski gasket Kから底辺Iを除いた領域K-I上の調和関数について研究した。まず、K-I上にSierpinski gasket上のstandard resistance formの自然な拡張として、resistance formを構成した。この新しいformに付随するGreen functionを用いてMartin kernelを定義し、K-IのMartin境界がCantor set Cに一致することを示した。この結果、K-I上の非負の調和関数は、C上の測度と1対1に対応することがわかった。さらに、K-I上のresistance formのC上へのtraceについてその具体的な表現を求めた。また下に記述する熊谷の結果を用いて、対応するC上のjump processの熱核の漸近挙動について、非対角部分も含めた精密な評価を得た。 (2) 分担者熊谷隆は、様々なjump processに対してその特徴づけと漸近挙動について研究を行った。jumpの範囲が有限であるような場合に対して、重み付きのPoincare不等式が成立するための条件を確立し、その条件の元での熱核の(非対角成分を含む)漸近挙動を明らかにした。長い距離のjumpを許すようなrandom walkについても研究を進め、Parabolic Harnack不等式が成立するための住建を明らかにした。 (3) 分担者相川弘明は、複雑な境界をもつ領域上での、boundary Harnack principleとCarleson estimateが同値になるための必要十分条件を確立することに成功した。
|
Research Products
(5 results)