2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20340035
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
八木 厚志 Osaka University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (70116119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長井 英生 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70110848)
笠井 秀明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00177354)
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Keywords | 散逸系 / 力学系 / アトラクタ / 確率微分方程式 / 拡散方程式 / 自己組織化 |
Research Abstract |
本年度は、確率(拡散)微分方程式から決まる力学系についての研究を中心に進めた。このため、Efendiev教授(ミュンヘン工科大学)を平成20年9月に招聘し共同研究を行った。非自励な抽象放物型発展方程式から決定される非自励力学系に対して指数アトラクタの概念を拡張するとともに、指数アトラクタが構成できるための発展作用素の満たすべき十分条件を見出した。これは、確率微分方程式から決まる確率力学系へ指数アトラクタ概念を拡張するための重要な段階で、以下は確率微分方程式理論で展開されている技法を用いることにより目的を達成できることになる。 平成20年6月にはテキサス大学で開催された国際会議に出席し、B-Z反応モデルに対する指数アトラクタ構成に関する成果発表を行うとともに、本研究の海外協力者のMiranville教授(ボアチエ大学)とGraselli教授(ミラノ工科大学)と会い研究情報の交換を行った。平成20年12月にはTuan准教授、Le準教授(ハノイ科学大学)を招聘し森林動態モデルの力学系構造についての共同研究を進めた。同モデルの定常解の構造について新しい 研究成果を得ることができた。平成21年1月にはMcIntosh教授(オーストラリア国立大学)を招聘し、作用素のH〓関数計算に関する最新の研究情報を得るとともに微分作用素の分数冪の定義域を特徴付けるための共同研究を行った。平成21年3月には、日本数学会において企画特別講演に招待され、散逸系の数学構造に関する講演を行った。
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Research Products
(5 results)