2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20340035
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
八木 厚志 Osaka University, 情報科学研究科, 教授 (70116119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長井 英生 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (70110848)
笠井 秀明 大阪大学, 工学研究科, 教授 (00177354)
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Keywords | 散逸系 / 力学系 / アトラクタ / 確率微分方程式 / 拡散方程式 / 自己組織化 |
Research Abstract |
本年度は物理モデルを中心に研究を進めた。特にそのためにPham Ky Anh教授(ハノイ大学科学校)、松田義弘教授(東海大学海洋学部)、Le Hung Son教授(ハノイ工科大学)を招聘した。Ky Anh教授とは、小田中伸二教授(大阪大学サイバーメディアセンター)を交え量子効果を組み込んだドリフト拡散モデルについて議論した。松田義弘教授とはマングローブの動態を数理的に研究するためのモデル化について議論した。特に同教授がフィールド・ワークとして研究されてきたマングローブ森林内の水理学的データ、水流が植生に与える影響など貴重な研究資料を提供していただいた。また自己組織現象の数理モデル化に関連する図書も購入した。具体的な研究成果としては、Messoud Efendiev教授(ヘルムホルツセンターミュンヘン)との共同研究として時間的非斉次力学系に対する指数アトラクタの構成に成功した。この成果は日本数学会数学誌に投稿するとともに研究集会で発表をおこなった。またここ10年間ほどの研究成果をモノグラフ「抽象放物型発展方程式の理論とその応用」として纏めSpringer社から出版した。本書では前半部で抽象放物型発展方程式理論、力学系理論、数値解析理論を詳しく解説し、後半部で抽象理論の応用として活性因子・抑制因子モデル、B-Z反応モデル、森林動態モデル、走化性モデル、社会性昆虫の巨大塚構成モデル、競合種棲み分けモデルなど多数の数理モデルを取り上げて数学的解析を行った。本書原稿のプレプリント版を作製し共同研究者、連携研究者、関連各研究者に配布した。
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Research Products
(6 results)