2008 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙初期から現在にいたる星間塵供給源としての超新星の役割の解明
Project/Area Number |
20340038
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小笹 隆司 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 教授 (90263368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽部 朝男 北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (90180926)
梅田 秀之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (60447357)
野沢 貴也 東京大学, 数物連携宇宙研究機構, 専任研究員 (90435975)
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Keywords | 超新星 / 元素合成 / ダスト / 星間塵 / 化学進化 / 銀河形成・進化 |
Research Abstract |
1. 超新星爆発に伴う元素合成に関する研究 (1)超新星爆発時に形成されるダスト量、ダスト種およびサイズの系統的な研究に必要な親星の金属量と質量の異なる超新星爆発モデルを構築し元素合成計算を行った。(2)今まで詳しく調べられていなかった重力崩壊型超新星最深部での弱r過程元素の合成を調べ金属欠乏星の観測と比較し、観測と合うような爆発の物理条件を明らかにした。 2. 超新星爆発時でのダスト形成進化に関する研究 (1)Ib型超新星2006jcでのダスト形成および形成されたダストからの熱輻射を計算し観測結果と比較し形成されたダスト種とその形成量を明らかにした。(2)最近IIb型と同定された超新星残骸Cas Aのダスト形成・進化計算に基づいて超新星残骸中に存在するダストからのstochastic heatingを考慮して熱輻射計算を行い、観測結果と比較し、現有のダスト形成・進化モデルでダスト形成・進化過程を再現可能であることを検証した。 3. ダストが銀河形成・進化に及ぼす効果の研究 超新星爆発によるダスト供給量の見積もりと関連して、星形成時の冷却剤として働く水素分子のダスト表面上麺の形成と銀河の形成・進化の関連を評価し、観測結果との比較からダストの供給量が赤方変移z=1以上の特異銀河進化と密接な関係があると期待されることを明らかにした。
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Research Products
(14 results)