2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20340048
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Research Institution | The Open University of Japan |
Principal Investigator |
米谷 民明 放送大学, 教養学部, 教授 (10091521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
風間 洋一 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60144317)
加藤 光裕 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (80185876)
大川 祐司 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (10466823)
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Keywords | 超弦理論 / 量子重力 / ゲージ重力対応 / 統一理論 / 超対称性 / AdS/CFT対応 / Dブレーン / 弦の場の理論 |
Research Abstract |
米谷は、0+1次元超対称Yang-Mills理論の2点相関関数に関して、1999年に超重力理論から予言した結果を、西村、花田、関野と共同で、Monte Carlo数値実験により検証する研究を進めた。この予言は、完全に非摂動的な相関関数を系統的に与えたものとして唯一のものであるが、数値実験は予言を非常に正確に再現し、M理論極限での理論の振る舞いを強く示唆する重要な結果を得た(第1報はPhys.Rev.Lett.に掲載、本論文を準備中)。また、繰り越し金により平成22年度12月に招聘した、ブラウン大教授と、0(n)ベクトル模型とVasiliev理論との対応関係に関して今後の研究の発展にとって有益な議論を行った。この問題については今後も研究を継続する予定である。風間は堀金と共に、ゲージ/重力対応の解明に重要なAdS 5xS^5時空中の超弦の量子化に関して、系の大域的な超対称代数の量子力学的な表現を構成する手法を開発し、超弦の重心運動を表す超粒子のスペクトルと波動関数を厳密かつ具体的に求め、超弦の自由度全体の量子化とスペクトルの解明に向けての重要な結果を与えた。風間は、また横井と超弦理論のGreen-Schwarz形式における共形不変性を保ったオペレーター量子化の系統的な構築を行い、超ポアンカレ代数の量子的な実現と頂点作用素の構成に初めて成功した。加藤は、前年度に引き続き、浅野と共同で、弦の場の理論のゲージ固定の問題に取り組み、弦場に関して線形の最も一般の場合について解析し、任意オーダーの振幅についてゲージ不変性を示した。これは、a-gaugeや線形b-gauge、Schnabl gauge などの知られているゲージをその特殊なケースとしてすべて含む広いゲージである。また、超対称格子ゲージ理論の定式化に向けて、格子上のライプニッツ則の一般的性質を解析した。大川は、鳥居とともにBerkovitsが定式化した超弦の場の理論のゲージ固定の問題に取り組み、自由場の部分についてはゲージ固定に成功した。相互作用を含んだBatalin-Vilkovisky形式を用いる必要があり、Berkovits , Kroyter , Schnabl , Zwiebach , 鳥居と共同でマスター方程式の解の構成に取り組んでいる。なた、共同でタキオン凝縮の動的過程の解析が非常に簡単化するボゾニックな開弦の場理論の新たなゲージでの解析解をSoler , Kiermaierと構成した。
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Research Products
(11 results)