2008 Fiscal Year Annual Research Report
空間反転対称性の破れたナノ超伝導体のスピン分解フェルミオロジー
Project/Area Number |
20340092
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
木村 昭夫 Hiroshima University, 大学院・理学研究科, 准教授 (00272534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生天目 博文 広島大学, 放射光科学研究センター, 教授 (10218050)
井野 明洋 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教 (60363040)
仲武 昌史 広島大学, 放射光科学研究センター, 助教 (60342599)
坂本 一之 千葉大学, 大学院・融合科学研究科, 准教授 (70261542)
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Keywords | ナノ超伝導体 / 空間反転対称性の破れ / スピン角度分解光電子分光 / 多軸回転マニピュレータ / 高分解能角度分解光電子分光 / 走査型トンネル顕微鏡 / ナノ細線 / スピン1重項と3重項 |
Research Abstract |
本研究は,ナノ超伝導体を人工的に作成し,空間反転対称性の破れに起因するスピン分裂バンド構造およびその準粒子の振る舞いについて,スピン・角度分解光電子分光(SR-ARPES),高分解能角度分解光電子分光,および低温走査型トンネル顕微鏡を用いて明らかにすることを目的としている。 今年度は,既存のSR-ARPES装置に液体ヘリウムを用いて冷却可能な極低温クライオスタット付き高精度多軸回転マニピュレータ(i-GONIO)を購入した。現在装置を組み立てているところであるが,今後試料冷却テストおよび実験室光源と標準単結晶試料を用いた試験を行う予定である。また,研究代表者はイギリスで行われたヨーロッパ表面会議(ECOSS25)に出席し,現行装置を用いた成果の発表に加え,SR-ARPES実験の世界の動向について調査を行った。実験研究としてはBi(111)単結晶表面,Sb/Si(111),Tl/Si(111)などの半導体吸着表面について現行装置を用いた実験を行った。特にTl/Si(111)については,ブリルアンゾーンの境界に位置する波数において、スピンが垂直に向く現象を世界で初めて明らかにした(11.研究発表参照)。これは今後ナノ超伝導体についても適用できるアイデアと考えられ、重要な成果であると位置づけられる。本研究に関して中国新聞(3月4日社会28面),北國新聞(3月4日社会27面),日刊工業新聞,科学新聞に成果が報道された。
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Research Products
(5 results)