2009 Fiscal Year Annual Research Report
極低温原子・分子の同時トラップ-分子の共同冷却実験-
Project/Area Number |
20340105
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
森脇 喜紀 University of Toyama, 理工学研究部(理学), 教授 (90270470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎本 勝成 富山大学, 理工学研究部(理学), 助教 (50452090)
梶田 雅稔 情報通信研究機構, 新世代ネットワーク研究センター, 主任研究員 (50359030)
松島 房和 富山大学, 理工学研究部(理学), 教授 (40142236)
小林 かおり 富山大学, 理工学研究部(理学), 准教授 (80397166)
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Keywords | 低温分子 / 低温原子 / 極性分子 / 分子速度セレクター / MOT / 分子トラップ |
Research Abstract |
ヘリウムクライスタットを利用した低速分子線源と、その分子線から一定速度の分子のみを選択的に通過させるシュタルクセレクターの開発を行った。 (1) ヘリウムクライスタットを用いた低速分子線源の開発 昨年度作成したヘリウムクライスタット下に取り付けたHe温度(1-4K)室中で一酸化鉛ペレットをYAGレーザーを用いてレーザーアブレーションし、生成されたPbO分子を低温Heガスにより冷却し、Heガスとともに真空中へ流出させる実験を行った。Heガス層の冷却や、真空層での活性炭によるHeガス吸着ポンプの作動条件などを調べた。現在のところレーザーアブレーションによるPbO分子の生成量が小さく、He温度室のガス圧、ペレットの形成方法等について、また、気体分子をHe温度室へ導入する別の方法についてさらに検討する必要がある。 (2) 四重極電場を用いたシュタルク速度セレクターの開発 四重極電場を用いたシュタルク速度セレクターを開発するために、有限要素法を用いて電極間、電極の継ぎ目、曲線部、電極端などでの電場の解析を行った。また、得られた電場をもとに、一酸化鉛他の酸化物分子など比較的大きい電気双極子を持つ分子について、電場による分子ガイドの数値シミュレーションを行い、通過分子のガイドの入り口における速度に関する条件を求めた。これらの結果に基づき、ガイド電極と真空容器の設計・製作を行った。 また、イオントラップされた低温分子イオンと中性原子との衝突による低温中性分子の生成について検討した。
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Research Products
(9 results)