2010 Fiscal Year Annual Research Report
シングルショットレーザー航跡場フェムト秒イメージング
Project/Area Number |
20340107
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
近藤 公伯 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (80225614)
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Keywords | 周波数領域干渉 / レーザー航跡場 / フライングミラー / 超高速光技術 / フェムト秒ムービー / レーザー電子加速 / プラズマフォトニクス / 電子バンチ |
Research Abstract |
周波数空間干渉による計測対象のレーザー加速現象に関して、本年度は集中的に研究を進めた。レーザー電子加速における電子バンチ発生の研究に加え、本年度は特に薄膜ターゲットを利用した陽子線加速研究を精力的に実行し、TNSA (Target Normal Sheath Acceleration)と呼ばれる方法により、原子力機構関西光科学研究所のペタワット級レーザー(J-KAREN)を使った実験で最大23MeVの陽子線加速を観測した。このような加速現象においてもプラズマの時間発展はフェムト秒スケールであり周波数空間干渉法による2次元ムービーの観測対象として極めて意義があることが判明した。 また、今年度はプラズマミラーと呼ばれる手法をターゲット照射に導入した。すなわち、極めて高いコントラスト比10桁を有するJ-KARENレーザーであっても、主パルスの100psec前あたりから立ち上がるプレパルス成分があることが観測されており、以前の実験でその影響による薄膜ターゲットの破断が観測されていて問題になっていたが、今回はプラズマミラーの導入によりそれが改善されたと考えている。実際に実験では厚さ0.5ミクロンのターゲット照射でオンターゲット2Jの照射で最大14MeVの陽子線加速を観測した。このことは、それ以前のプラズマミラーを用いなかったときの条件では2Jオンターゲットで高々7MeVまでの陽子線発生であったことに対し、加速効率がはるかに改善された』とを意味している。
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