2008 Fiscal Year Annual Research Report
超高圧条件下におけるケイ酸塩ガラスの密度と構造のその場測定
Project/Area Number |
20340116
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
船守 展正 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 准教授 (70306851)
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Keywords | 超高圧実験 / SiO2ガラス / 非晶質相 |
Research Abstract |
4年計画の初年度にあたる平成20年度は、ケイ酸塩ガラスの密度と構造を超高圧条件下で測定するための新しい実験技術の開発に重点的に取り組んだ。放射光とダイヤモンドアンビル装置の組み合わせを用い、X線吸収法とX線回折法により、密度と構造をその場測定するための技術を確立し、それを本研究で最も重要な物質と位置づけているSiO2ガラスに適用して、50万気圧領域までの測定を実施した。実験は、高エネルギー加速器研究機構・放射光科学研究施設のBL-18CおよびBL-14C2の各ステーションにおいて、放射光共同利用実験として実施された。実験の結果、SiO2ガラス中のSiの配位数が、20万気圧から40万気圧の圧力領域で、4から6に増加することが明らかになった。また、40万気圧以上の圧力領域で6配位の非晶質相として振る舞うことが明らかになった。当該年度中に、密度測定のための実験技術の詳細とSiO2ガラスの50万気圧領域までの振る舞いについて、論文にまとめて公表した。一方、構造測定については、速報的な報告を行うには十分であったものの、実験データの解析方法に関して、更なる検討を要する点が残ったため、論文にまとめることは見合わせ、次年度に十分な時間をかけて検討することとした。また、SiO2ガラスの4配位から6配位への変化の詳細を解明するため、当初計画を変更し、アニール実験を実施することとし、タイムスケジュール的な制約から繰越申請を行った。
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Research Products
(5 results)