2010 Fiscal Year Annual Research Report
二酸化炭素の鉛直分布測定のための実用ライダー技術の開発
Project/Area Number |
20340130
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Research Institution | Japan, Meteorological Research Institute |
Principal Investigator |
永井 智広 気象庁気象研究所, 気象衛星・観測システム研究部, 主任研究官 (30343891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長澤 親生 首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (80145664)
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Keywords | 二酸化炭素 / ライダー / 二酸化炭素鉛直分布 / 地球温暖化 / 光パラメトリック発生器 / 差分吸収法 / DIAL |
Research Abstract |
1 受信部の開発について DIAL受信部について、高感度の固体検出素子としてInGaAs APD及び自己増幅型の固体検出器(Near InfraRed Discrete Amplification Photon Detector : NIRDAPD)に加え、冷却型のNIRDAPDを加えて、室内での感度実験を行うとともに、小型の受信望遠鏡を用いた簡易な受信部を製作し、2)で製作した送信用レーザーを組み合わせてライダー受信部としての評価実験を行った。その結果、NIRDAPDはDIAL受信部用として十分な感度が持っているが、受光面が直径200μmと狭いことから、実用とするためには十分に設計された精度の良い光学系が必要であることが分かった。 2 送信部レーザーの開発について これまで開発を行ってきた1.6μmCO_2 DIAL用レーザーは、PPNgLT擬似位相整合(QPM : Quasi Phase Matching)素子を用いてリング型共振器を構成し、共振器長制御により必要な波長を選択的に発生させていた。この方式では、発振波長をCO_2の吸収線に同調するために精密な制御が必要で、システムが複雑となる弱点があった。このため、PPNgLT-QPM素子の利得が高いことに着目し、共振器を使用しないより単純な方式として、共振器を使用しないQPM-光パラメトリック発生器(Optical Parametric Generator : OPG)方式のレーザーを考案した。ヨウ素吸収スペクトルを利用して波長安定化を行ったLD励起Nd:YAGレーザーで励起したシステムは、最大出力14.8mJ(500Hz,時)の大出力を得ながら、絶対精度0.15pm(40MHz)以下の高い波長安定度を示した。この安定度は、CO_2密度のDIAL観測用と.して十分なであり、1.6μmCO_2 DIAL用レーザーとして十分な性能が得られることを確認した。
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Research Products
(18 results)