2010 Fiscal Year Annual Research Report
計装化圧子圧入法による岩石の力学的不均質性のマッピング
Project/Area Number |
20340137
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
増田 俊明 静岡大学, 理学部, 教授 (30126164)
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Keywords | 点接触変形 / 超微小硬度計 / 石英単結晶 / ビッカース圧子 / 三角錐圧子 / ルーブエネルギー / 圧痕 / 結晶方位依存性 |
Research Abstract |
本年度は石英単結晶のc軸に垂直ではない面に対して、様々な圧子(三角錐圧子80゜・68゜・60゜・45゜、ビッカース圧子、ヌープ圧子)を用い、いろいろな荷重(10~100ミリニュートン)をかけて点接触変形を行い、圧痕の深さ(Dres)とループエネルギー(Ur)を測定した。この目的は、昨年度に行った石英単結晶のc軸に垂直な面に対して得られたデータと本年度のデータを比べることで、点接触変形の結晶方位依存性を見積もろうというものである。得られたDresとUrをlogDres-logUrグラフにプロットしたところ、三角錐圧子80゜で行った実験ではデータが安定せず、有効な結果が得られなかったが、それ以外の圧子では結果は安定しており、昨年にc軸に垂直な面で得られたデータとほとんど同じ直線上に並んだ。一般的常識では、結晶方位は弾性率や塑性流動の流動応力に対して明瞭に影響を及ぼすことが知られているので、今回の点接触データも結晶方位依存性が表れることを予想して行ったが、得られた結果ははっきり予測と違うものであった。この意外な結果にとまどい、同様の実験を3回繰り返したが、そのたびに同じ結果を得たので、この結果を受け入れることにし、ここに報告している次第である。試行的に今までの2方向と違う3つ目の方向の石英単結晶面に対して同様の実験を行っているが、その結果も方位依存性を示していないようである。この結果をどのように解釈したらよいのかについては、まだまだ五里霧中である。さらに多くの方向の面に対してどのような結果になるのかを確認する必要が生じた。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Determination of amphibole fracture strength for quantitative palaeostress analysis using microboudinage structures.2010
Author(s)
Kimura, N., Nakayama, S., Tsukimura, K., Miwa, S., Okamoto, A., Masuda, T.
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Journal Title
Journal of Structural Geology
Volume: 32
Pages: 136-150
Peer Reviewed
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