2010 Fiscal Year Annual Research Report
複合流ベッドフォームダイアグラムの作成:堆積構造の新たな統一的解釈に向けて
Project/Area Number |
20340141
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
横川 美和 大阪工業大学, 情報科学部, 准教授 (30240188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 智寛 筑波大学, 生命環境科学研究科, 講師 (90400647)
高川 智博 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30451785)
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Keywords | 複合流 / 水路実験 / ベッドフォーム / PIV / 複合流リップル / 堆積構造 / 周期依存性 / 粒径依存性 |
Research Abstract |
本年度の主な成果は以下の通りである.(1)同志社大学理工学部の造波機付き小型循環水路を用いて,周期が短い(1~2秒)複合流によってリップルが形成されている時の流れ場を高速カメラで撮影し,PIV解析を行った.今年度は20周期分の画像から位相平均を求め,それぞれの位相での流速分布,渦の分布などを求めた.その結果,振動流が卓越する複合流と一方向流が卓越する複合流では,砂床付近で形成される渦の大きさや移流距離が大きく異なる事が示された.(2)前年度閉鎖式大型造波水槽で実験を行ったイリノイ大学水理実験所を訪問し,海外研究協力者であるイリノイ大学工学部水理実験所のGarcia教授,Parker教授,同理学部地質学科のBest教授,Perillo氏(院生)と実験結果についての議論を行った.それを踏まえてこれまでの研究成果のまとめを行った.すなわち,周期4秒,6秒の中周期複合流により形成されるベッドフォームとその内部構造を記載した.既存の実験結果と比較すると,一方向流がベッドフォーム形態に影響を及ぼし始める値は,周期が長いほど小さい事が明らかになった.またこれら複合流ベッドフォームの形成条件をコンパイルし,無次元パラメーターによる形成領域図を作製した.(3)平成20年度に改修を行った筑波大学陸域環境センターの造波機付き小型循環水路で細粒堆積物(0.1mm)を用いた短周期(T=1~1.5秒)の複合流実験を行い,既存の実験結果との比較を行った.その結果,(a)周期1秒では,0.2mmの砂と0.1mmの砂で一方向流の影響が出始める(リップルが非対称になる)流速はほぼ同じ(Uu=17cm/s)であるのに対し,周期1.5秒になると,両者はそれぞれUu~8cm/s, Uu~17cm/sと大きく異なる事,(b)周期1.5秒で0.2mmの砂で見出されたデューン様の大型リップルは0.1mmでは出現しない事,等がわかった.
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Research Products
(4 results)