2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20350008
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大山 浩 大阪大学, 理学研究科, 准教授 (60192522)
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Keywords | 配向分子線 / ラジカル / 燃焼反応 |
Research Abstract |
多次元立体ダイナミクス研究には、2つの反応物の配向状態を独立に制御し、多数の相対配向状態の組み合わせを短時間で変化させながらの長時間積算が必要とされる。本研究では、六極不均一電場と六極不均一磁場の併用による配向電場・磁場による多次元立体ダイナミクス研究のための完全自動計測システムを開発した。本システムの完成により多数の配向状態の組み合わせを変化させながらの完全自動測定が可能となり、長時間積算による大幅なS/N比の改善を可能とした。この自動計測システムの有効性を確認するため、配向準安定キセノンとハロゲン化メタンの反応によるエキシマー生成過程に適用することで、配向原子+配向分子の反応における多次元立体効果の高精度な測定を可能とした。この研究により、エキシマー生成過程の反応断面積・反応分岐が、原子配向と分子配向の組み合わせに顕著に依存することを初めて見出し、化学反応の立体異方性の多次元的側面からの研究の重要性を明らかにした。 また燃焼反応研究に必要とされる高強度CHラジカル源を開発し、燃焼反応CH+O_2反応に関して、回転状態の組み合わせに依存した特異な反応性をみいだした。更に、ラジカル燃焼反応の多次元立体ダイナミクス研究を実現するため、NO_2の光解離により高強度な酸素原子(分子)線の発生を試みるとともに、六極不均一磁場による集束性に適したビーム条件を決定するための、MPI及び四重極質量分析計を用いた、ビーム特性評価のその場観測法の開発を行った。
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