2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20350013
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
立川 仁典 Yokohama City University, 国際総合科学研究科, 教授 (00267410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前園 涼 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 講師 (40354146)
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Keywords | 多成分系分子理論 / 多成分系密度汎関数法 / 多成分系量子モンテカルロ法 / 陽電子化合物 / 水素結合 / H / D同位体効果 / Colle-Salvetti型相関関数 |
Research Abstract |
我々は現在までに、水素原子核の量子揺らぎや陽電子系にも適用可能な全く新しい第一原理多成分系分子理論を開発し、様々な応用計算を実行してきた。多成分系を同時に取扱う際、平均場近似を超えるためには電子-核相関、核-核相関といった新たな多体効果を考慮する必要がある。これらの多体効果を取り込むために、我々は現在までに配置間相互作用法や摂動法を適用してきたが、精密解への収束性や、計算コストといった課題が浮上してきた。そこで本年度は、これらの多体効果を効率的に取り込むため、多成分系量子モンテカルロ法の開発を試み、陽電子ハロゲン化物複合体の計算を実行した。 [F^<':>e^+]複合体の計算を実行した結果を以下に示す。平均場近似における全エネルギーは、-99.90074hartreeであるのに対して、斎藤のMRCISD計算による-100.0175 hartree[1],BressaniniのDMC計算による-100.0719(8)hartree[2]が報告されている。本手法のVMC計算では-99.9881(9)hartree,DMC計算では-100.0713(2)hartreeを得て、同複合体の全エネルギーおよび陽電子親和力に対して、既存のDMC計算による同等の結果を得た。[Cl^-:e^+]複合体に適用したところ、MRCISD計算による-460.0378 hartree[1]に対し、本手法のVMC計算では-460.2570(44)hartree,DMC計算では-460.4402(2)hartreeを得、これまでで最も最良の偏文エネルギーを得るのに成功した。現在、他の陽電子ハロゲン化物複合体の計算を実行していると共に、より効率的なサンプル手法を開発しているところである。 [1] S. L. Saito, et al., J. Chem. Phys. 122,054302(2005). [2] D. Bressanini. et al.,J. Chem. Phys. 108,12(1998).
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Research Products
(20 results)
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[Journal Article] Film Formation from Mixed Solutions of l, 3, 5-Triazine-2, 4-dithione and Phosphate onto Au, Ag, and Cu Substrates.2008
Author(s)
M. Yamamoto, M. Suzuki, M. Tachikawa. A. Fujishima, T. Miyazaki, H. Hisamitsu, K. Kojima, Y. Kadoma
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Journal Title
J. Phys. Chem. C 112
Pages: 6914-6923
Peer Reviewed
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