2009 Fiscal Year Annual Research Report
プログラムに基づく金属錯体の階層的組織化と機能的化学的空間の創製
Project/Area Number |
20350025
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 健太郎 Nagoya University, 大学院・理学研究科, 教授 (40281589)
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Keywords | 金属錯体 / 超分子 / 自己組織化 |
Research Abstract |
本研究は、金属錯体の自己組織化による階層的な精密集積化を行い、3次元的な分子組織をもとに新しい化学空間を創製することを目的としている。ここで化学空間とは、(1)3次元的な空間配置をあらがじあプログラムし、精密な他種類、多核錯体を機能的な組織を形成すること、(2)金属錯体をモチーフとした階層的分子集積を行い、新しい概念からなる空孔等のナノ空間を組織することをいう。「金属錯体の「数」、「組成」、「配列」、「方向」に分布を持たない精密集積化を達成する」に関して、ペプチド二重らせん構造をモチーフとしたラダー型ポルフィリン組織体の合成を行った。ラダー型ポルフィリン組織の構造中、ポルフィリン環同士はH会合し、強い電子的な相互作用が観察された。これは「一義的な構造を持つ金属錯体精密集積体を用いた、新奇な物性の開拓」に関して、将来的に精密な分子ワイヤーの構築などにつながる知見である。「金属錯体精密集積体をビルディングブロックとし、高次の組織化を行うことにより、機能性材料への展開」に関して、金属錯体の自己組織化や、可逆的な共有結合形成をとおした大環状化合物の合成を行っだ。適切なサイズと角度構造を持つ多座配位子と金属イオンの間の可逆的な配位結合により、熱力学的な安定構造として、精密な大環状金属錯体を合成することに成功した。環状構造を一義的に形成するようにデザインした金属錯体をメソゲンとし、カラムナ相を形成することにより、ナノレベルのチャネルとなることが期待できる。
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Research Products
(22 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
田中健太郎
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Journal Title
超分子サイエンス&テクノロジー-基礎からイノベーションまで-(エヌ・ティー・エス)
Pages: 966-974
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