2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20350030
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
北川 宏 京都大学, 理学研究科, 教授 (90234244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 鉄兵 京都大学, 理学研究科, 助教 (10404071)
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Keywords | 無機固体化学 / 多孔性金属錯体 / 伝導性金属錯体 |
Research Abstract |
エネルギー操作の効率を最適化し表面集積ナノ細孔金属錯体システムを開発した。まず、ナノチャンネルを有する金属錯体を用いて、結晶性の薄層表面の構築を行った。配位結合と自己組織化法を用いることによって、表面集積ナノ細孔金属錯体のボトムアップ合成を行い、Layer-by-Layer法によって、ナノチャンネルに垂直な面に多種の多孔性配位高分子のナノ薄層結晶の成長を行わせ、異種機能チャンネルの界面接合を行った。ナノ表面構造の解析は、高輝度放射光を用いて、X線エネルギー選択性回折・散乱実験により、詳細に行った(SPring-8)。大型・高精度6軸回折計を用いて、薄膜回折法から、超格子の面内、深さ方向の格子定数を決定した。多層構造の試料については、金属元素の吸収端と一致する入射X線波長と別の波長を用いて、X線反射率曲線を測定し、超格子の多層構造を決定した。また、高機能表面集積ナノ細孔金属錯体システムは、燃料ガスを透過させ、電子・プロトンを高速に移動させ、錯体ならではの触媒活性により物質を変換させることが出来る最適の材料である。電極、電極界面および固体電解質として、気体分子輸送を担う多孔性空間、エネルギー物質変換を担う錯体触媒場、電子移動を担う電導性配位高分子、高速イオン輸送を担うイオン交換配位高分子など、最適な機能性薄膜作製手法を確立した。
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