2011 Fiscal Year Annual Research Report
微小空間を活用する有機電解プロセスのブレークスルー
Project/Area Number |
20350046
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
跡部 真人 横浜国立大学, 環境情報研究院, 教授 (90291351)
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Keywords | 有機電解合成 / マイクロリアクター / 陽極置換反応 / カップリング反応 |
Research Abstract |
微少な流路内で化学反応を行うマイクロリアクターは、様々な分野で応用が期待されている反応デバイスであり、その特徴は大きな比界面積、迅速な混合といったように典型的な固-液不均一系反応である電気化学反応においては大変魅力的なものと言える。このため、マイクロリアクターの電気化学的利用が測定・分析の領域において急速に伸びてきている。しかし、マイクロリアクターは必ずしも少量の物質変換に限られるものではない。マイクロリアクターは通常フロー型であり、リアクター内の電解液は常に流れているので、その小さな内容積から想像されるより変換量はかなり多く(年間数トンオーダーの生産も可能)、電解合成・製造への応用展開も十分に考えられる。しかも、電極間距離がマイクロオーダーであるといった特徴を最大限に活用すれば、従来のバッチ型の電解セルでは決して実現できない全く新しい電解合成反応や電解システムが構築できることも予想される。 このような観点に基づき本年度は以下の研究を展開した。 支持電解質を必要としない環境調和型電解合成システムの開発 1.陰極活物質にアルキルハライド、陽極活物質にアルコール類を採用し、それぞれの電極反応から生じたイオン種(ハロゲン化物イオンおよびプロトン)を電荷キャリアーに用いることで支持塩を用いない両極電解合成システムを構築した。 液-液平行流を活用した陰極クロスカップリング反応システムの開発 2.アルデヒドとアリルハライドを基質とする陰極カルボニルアリル化反応をモデルに液-液平行流を活用した生成物選択性の制御を試みた。
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