2009 Fiscal Year Annual Research Report
α-イミノエステルへの極性転換付加反応を活用する多官能性アミノ酸誘導体の合成研究
Project/Area Number |
20350047
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
清水 真 Mie University, 大学院・工学研究科, 教授 (30162712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八谷 巌 三重大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50312038)
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Keywords | イミニウム塩 / エン反応 / Friedel-Crafts反応 / α-アミノ酢酸エステル / ケテンシリルアセタール / シリルエノールエーテル / インドール / タンデム付加体 |
Research Abstract |
平成21年度は20年度に得られた知見をもとに、3成分カップリング反応の天然化合物合成への応用の更なる検討と、簡便な操作で行える酸化的イミニウム塩の実践的合成法の確立およびイミニウム塩に対するエン反応、Friedel-Crafts反応、さらにFriedel-Crafts Tandem付加反応を中心に検討し、以下の成果を得た。 アミノケテンシリルアセタールからイミニウム塩の大量合成法の開発と反応 (1)α-アミノ酢酸エステルから得られるケテンシリルアセタールをDDQ、NBSあるいはBPO等の各種酸化剤で酸化し、イミニウム塩を生成してその安定性を検証し、長時間保持できる最も良い反応条件を見出した。 (2)見いだした最適反応条件で、生成させたイミニウム塩に対し、ケテンシリルアセタールやシリルエノールエーテル等の各種シリル求核剤およびオレフィンを中心に付加反応検討し、一般性の高いホモアリル置換アミノエステルの合成反応に発展できた。 (3)発生させたイミニウム塩に対し、さらに金属反応剤を中心とした求核剤を幅広く探索し、アミノ二酸誘導体の合成に展開した。 Friedel-Crafts反応およびFriedel-Crafts Tandem付加反応の検討 (4)Friedel-Crafts型の反応ではインドールなどのヘテロ芳香環化合物との反応も検討し、付加体から生理活性化合物へ展開し、インドメタシンやトリプトファン誘導体の骨格合成をおこなった。 (5)インドールとのFriedel-Crafts付加体はルイス酸存在下さらにもう一つの求核剤と反応し、タンデム付加体を与えることを見出し、3位の置換基の官能基変換を選択的に行える事を明らかにした。
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Research Products
(10 results)