2009 Fiscal Year Annual Research Report
ウイルス部品蛋白質からなるナノチューブ構造体の分子設計と機能化
Project/Area Number |
20350063
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上野 隆史 Kyoto University, 物質-細胞統合システム拠点, 特定拠点准教授 (70332179)
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Keywords | 超分子 / ナノチューブ / T4ファージ / 蛋白質工学 / 光反応 |
Research Abstract |
前年度の結果をもとにフラビン分子を固定化し、その精密な配列による協同効果についての検証を行った。フラビンは、光触媒、酸化触媒、電子伝達、金属配位子といった多くの機能を有するため、精密配列によって様々な協同的な機能化が期待できる。そこで、フラビンのサクシイミド誘導体を合成し、[(gp5)3]2に固定化し、銅の還元反応が関わるベンジルアザイドのcycloaddition反応をすすめたところ、フリーのフラビンやポリリシンに結合したものに比べ30倍程度の高活性化に成功した。この原因を解明するため、フラビンのかわりにアントラセンを結合した[(gp5)3]2の活性を評価したところ、未修飾の[(gp5)3]2に比べ、10倍程度の活性を示した。これらの結果は、[(gp5)3]2上では、リガンドの疎水効果と精密な配列の共同効果によって触媒活性が向上されている事を示唆している。つまり、機能分子による化学修飾に対して安定な[(gp5)3]2のチューブ構造が化学機能化に対して非常に有効である事が示唆された。
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Research Products
(21 results)