2009 Fiscal Year Annual Research Report
鎖長識別能を有する人工核酸プローブを利用したmiRNA検出法の開発
Project/Area Number |
20350074
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
清尾 康志 Tokyo Institute of Technology, 大学院・生命理工学研究科, 准教授 (20313356)
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Keywords | microRNA / 鎖長識別能 / 短鎖RNA選択的結合 / 人工核酸 / 塩基識別能 / 蛍光核酸 |
Research Abstract |
今年度は、鎖長識別能を有する人工核酸プローブのための修飾ヌクレオシドの合成とオリゴヌクレオチド合成およびそのハイブリダイゼーション能評価をさらに高めるための検討を実施した。 新規ヌクレオシドの合成としては、修飾デオキシアデノシンdA^<ChcmP>の5'水酸基をさらにリン酸化したpdA^<ChcmP>を開発し、それを末端に含むオリゴヌクレオチドプローブを合成した。合成したオリゴヌクレオチドプローブを用いて、短鎖RNAおよび長鎖RNAへのハイブリダイゼーション能をUV-融解曲線を測定することにより評価した。その結果、合成したオリゴヌクレオチドプローブはいずれも短鎖RNAに対しより高い親和性を有することが分かった。また、この短鎖選択的結合能はこれまでに検討してきた、dA^<ChcmP>およびdG^<CmcmP>のいずれと比較しても高く、実用化のための目標であるΔTm=10℃をクリヤーしていることが明らかとなった。これにより、鎖長識別能を有する実用的な人工核酸プローブを開発するための、基本骨格を確立することができた。 本年度はさらに、上記人工核酸プローブをRT-PCRに適用すべく、DNAプローブの開発も行い、その性質をあきらかにした。次年度以降にむけて、microRNAなどの生体内RNAの高精度・高感度検出への利用が期待される。
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