2008 Fiscal Year Annual Research Report
有機半導体と融合する化合物半導体材料の探索及び新規デバイスの創製
Project/Area Number |
20350084
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
渡邊 康之 Chiba University, 先進科学センター, 特任教員 (10339129)
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Keywords | 機半導体 / 化合物半導体 / 有機トランジスタ / 有機EL / 有機太陽電池 |
Research Abstract |
研究開始初年度である20年度は、1)有機半導体/化合物半導体ヘテロ界面を有する素子の電気的特性及び光学的特性などの基礎特性、2)有機半導体/化合物半導体界面の電子状態の解明に焦点を絞り研究を進め、新規現象の発現及び新規デバイスの創製のための知見を系統的な実験を行った。 1)有機半導体/化合物半導体ヘテロ界面を有する素子の基礎特性の評価を行った。具体的には、真空蒸着法にて基板温度が室温程度で薄膜作製可能な有機半導体材料と低温で薄膜作製可能な化合物半導体材料の探索と有機半導体/化合物半導体ヘテロ界面を有する素子の作製技術及び評価法を確立し、デバイスの活性層として有機半導体材料と化合物半導体材料からなる電子デバイス応用を考えたMOS構造、並びに、発光デバイス応用を考えたダイオード構造を作成して評価を行った。この際、電気的特性評価は、既存の測定用真空チャンバーと半導体パラメータアナライザなどを用いて行った。また、発光特性評価は、今後、絶対量子効率測定システムなどを用いて行う予定である。また薄膜の結晶性評価はX線回折(XRD)、構造評価は主に既存の走査電子顕微鏡(SEM)を用い、作製条件などによる薄膜の最適化により、デバイス性能向上へのフィードバックを行っていることころである。 2)有機半導体/化合物半導体界面の電子状態の評価を行った。本研究では、主に有機材料研究に特化した超高真空高分解能複合光電子分光装置(UPS)を用いて行った。現在、この装置を利用することにより、有機半導体/化合物半導体界面の電子状態を解明するための検討を行っていることである。今後は、化合物半導体についてだけではなく有機半導体についてもは、表面が平滑な単結晶基板を用いた場合と、真空蒸着で得られた薄膜を用いて、理想界面と実デバイス界面での比較を行い、実デバイス動作性向上に向けた知見を蓄積したいと考えている。
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Research Products
(2 results)