2008 Fiscal Year Annual Research Report
酸化チタン複合ナノファイバーを用いた光機能材料系の構築
Project/Area Number |
20350090
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Research Institution | Kanagawa Academy of Science and Technology |
Principal Investigator |
藤嶋 昭 Kanagawa Academy of Science and Technology, 重点研究室, 理事長兼室長 (30078307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 一弥 財団法人神奈川科学技術アカデミー, 重点研究室光触媒グループ, 研究員 (70514115)
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Keywords | 光触媒 / 酸化チタン / エレクトロスピニング |
Research Abstract |
本研究では実用性に富んだ高効率環境浄化材料の開発を目指すために、エレクトロスピニング法によるTiO2系複合ナノファイバーの合成を行うことを目的とする。本年度は次の4項目、(1)TiO2-PDMS系複合ファイバーの合成、(2)TiO2-Al2O3系複合ファイバーの合成、(3)TiO2-WO3系複合ファイバーの合成、(4)TiO2-導電性ポリマー複合ファイバーの合成、について行った。 (1)については、燃焼することでアモルファスSiO2を生成するPDMSを複合したTiO2系ファイバーを作製した。環境浄化材料として性質を調べるために得られたファイバーの水の接触角を調べた。その結果、超撥水性を示すことがわかった。また興味深いことに、短時間(1秒)のプラズマ照射により超親水性をしめした。通常時は汚れのつきにくい超撥水性を示し、必要時に汚れを落とす超親水性へと短時間で変化する環境浄化材料へと適用できる可能性があることがわかった。(2)については、Al2O3を複合したところ、TiO2の欠点である高温での安定性を改善することができる結果を得た。また、光触媒性能があることを確認した。(3)は、WO3を複合したところ、紫外光に対する応答感度が向上し、かつ可視光にも応答する新規可視光応答型光触媒ファイバーを作製することに成功した。(4)については、TiO2ファイバーと導電性ファイバーを複合した結果、(3)と同様に、紫外光に対する光触媒活性が向上し、かつ可視光にも応答する結果が得られた。すべての成果に対して論文を投稿する予定である。
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Research Products
(3 results)