2009 Fiscal Year Annual Research Report
酸化チタン複合ナノファイバーを用いた光機能材料系の構築
Project/Area Number |
20350090
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Research Institution | Kanagawa Academy of Science and Technology |
Principal Investigator |
藤嶋 昭 Kanagawa Academy of Science and Technology, 重点研究室, 理事長兼室長 (30078307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 一弥 財団法人神奈川科学技術アカデミー, 重点研究室光触媒グループ, 研究員 (70514115)
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Keywords | 光触媒 / 酸化チタン / エレクトロスピニング |
Research Abstract |
本研究では実用性に富んだ高効率環境浄化材料の開発を目指すために、エレクトロスピニング法によるTiO2系複合ナノファイバーの合成を行うことを目的とする。本年度は(1)TiO2-Al2O3系複合ファイバーの合成、(2)TiO2-Ag系複合ファイバーの合成について行った。 (1)については、Al2O3を複合したTiO2ファイバーを作製した結果、TiO2の欠点である高温での安定性を改善することができる結果を得た。さらに、FE-SEMにて構造の詳細を調べると、TiO2に由来する比較的サイズの大きなルチルナノ結晶とサイズの小さいα-Al_2O_3ナノ結晶の混合物が複合し、ファイバーを構成していることが分かった。また、紫外光照射下でのアセトアルデヒドの分解実験から、複合ファイバーは光触媒性能があることを確認した。成果は論文にて報告した(J.Ceram.Soc.Japan, 117, 1203(2009))。(2)については、Agナノ粒子を温和な条件下で還元し、TiO2上に析出させたナノファイバーを作製した。TEMからAgナノ粒子がTiO2ファイバー上に担持されていることを確認した。またAg/TiO2複合ファイバーをXRDにて調べた結果、TiO2はアナターゼ型であった。紫外光照射下でのメチルオレンジの分解性能について調べた結果、Agの添加量の増加に伴って、光触媒による分解効率も向上した。しかし、一定量を超えると分解効率は減少した。この成果は論文として投稿済みである。
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Research Products
(3 results)