2008 Fiscal Year Annual Research Report
光析出法を用いた硫化物半導体-酸化物半導体ダイレクトナノカップリングに関する研究
Project/Area Number |
20350097
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
多田 弘明 Kinki University, 理工学部, 教授 (60298990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 久芳 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (40128690)
秋田 知樹 (独)産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 主任研究員 (80356344)
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Keywords | 酸化物半導体 / 硫化物半導体 / 光析出 / ダイレクトカップリング / 光触媒 / 太陽電池 |
Research Abstract |
H20年度の研究成果は以下の通りである。 (1) TiO_2上へのCdS光析出および成長メカニズムの解明:光電気化学的手法および吸着実験により、CdS核生成はCd^<2+>還元に続くS_8との反応(atomic route)で進行し、核成長はS_8の還元に続くCd^<2+>との反応(ionic route)で進行することを明らかにした。 (2) CdS/TiO_2界面のキャラクタリゼーション:高分解能TEM観察により、光析出したCdSはTiO_2との良好な界面接合状態を有することを確認した。 (3) CdS/TiO_2可視光誘導界面電子移動の評価実験:本申請で購入したPhotoluminescence(PL)測定装置を活用し、単独系ではPLを示すCdSナノ粒子が、TiO_2上に光析出した場合には全く発光しないことから、CdSからTiO_2への効率的な可視光誘導電子移動が起こっていることを間接的に確認することができた。 (4) CdS/TiO_2界面電子状態の理論計算:CdS/TiO_2界面に関するDFT理論計算を実行中である。 (5)光析出法による各種MS-TiO_2ダイレクトナノカップリング系の合成:光析出法によるPbS-TiO_2ダイレクトナノカップリング系の研究を実行中である。 以上述べた通り、当初の目標を概ね達成することができた。また、CdS-TiO_2ダイレクトカップリング系を光電極として用いた太陽電池の性能評価を行い、その結果を論文として公表した(添付論文リスト4)。さらに、現在、上記(1)-(4)の成果の一部を論文発表すべく準備を進めている。
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Research Products
(11 results)