2008 Fiscal Year Annual Research Report
強磁場中コロイドプロセスによる高配向セラミックス作製に関する研究
Project/Area Number |
20350099
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
目 義雄 National Institute for Materials Science, ナノセラミックスセンター, センター長 (00354217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 達 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 主幹研究員 (50267407)
打越 哲郎 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 主席研究員 (90354216)
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Keywords | セラミックス / 構造・機能材料 / 材料加工・処理 / ナノ材料 |
Research Abstract |
本研究では、強磁場中でのコロイドプロセスによる配向に関し、理論による予測と実験から詳細に検討し、精密配向化のための要件を体系化することを目的とした。粒子サイズがサブミクロン以上の微粒子分散系では、最も大きなエネルギーは重力である。また、磁化容易軸がc軸かa,b軸かにより、一軸方向に配向させるには、磁場印加方向および回転磁場の選択が重要である。 Al2O3、TiO2、HAP、Si3N4の粒状微粒子、棒状(針状粒子)、板状粒子にポリカルボン酸あるいはポリエチレンイミンを適量添加し安定サスペンションを得た。ここで、超音波照射により再分散させた試料の電子顕微鏡写真と粒度分布の関係を検討し、超音波では解砕が十分でない試料については、ビーズミルによる解砕を検討した。その結果、Al2O3、HAP、ZrO2ナノ粒子あるいは強く凝集した粒子は、超音波では解砕が不可能であったが、ジルコニア製ビーズのサイズを50μm〜15μmとしたビーズミルを行うことにより、一次粒子まで解砕が可能であることを実証した。 a,b軸が容易磁化方向であるSi3N4に対して、静磁場と比較し、回転磁場の効果を検討した。静磁場中でのスリップキャスト、反応焼結では、面配向は可能であったが、c面でa,b軸はランダム配向であった。回転磁場の採用により、c軸に-軸配向したβ-Si3N4の作製に成功し、熱伝導度の方位依存性を示した。さらに、パターンの形成に対しては、磁場中でのMIMIC(Micro-Molding in Capillaries)法を試み、TiO2の配向パターンの作製に成功した。一部成形体について、放電焼結(SPS:Spark Plasma Sintering)を試み、成形体より焼結後の配向度は上昇し、高密度の配向焼結体が作製可能であることを実証した。
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