2010 Fiscal Year Annual Research Report
強磁場中コロイドプロセスによる高配向セラミックス作製に関する研究
Project/Area Number |
20350099
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
目 義雄 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, センター長 (00354217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 達 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 主幹研究員 (50267407)
打越 哲男 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 主席研究員 (90354216)
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Keywords | セラミックス / 強磁場配向 / コロイドプロセス / 粒子プロセス / 配向体 / 焼結 / MAX相セラミックス |
Research Abstract |
本研究では、強磁場中でのコロイドプロセスによる配向に関し、理論による予測と実験から詳細に検討し、精密配向化のための要件を体系化することを目的とした。そのために、(1)微粒子の高分散化、(2)強磁場中配向過程の直接観察と理論的検討、(3)形状、サイズと容易軸磁化方向および磁場印加様式(静および動的磁場)の異なる試料の磁場印加方向を変えることによる配向度と配向方向の詳細な検討を行った。c軸が磁化容易軸な粒子として、Al203、TiO2を、a,b軸が磁化容易軸の粒子として、HAP(水酸アパタイト)、Si3N4を取り上げた。粒子サイズがサブミクロン以上の微粒子分散系では、最も大きなエネルギーは重力である。また、磁化容易軸がc軸かa,b軸かにより、一軸方向に配向させるには、磁場印加方向および回転磁場の選択が重要である。したがって、粒子の種類、形状、サイズによって、配向度、配向方向は異なり、この体系化を図った。さらに、この知見をMAX相セラミックスに適用し、Nb4AlC3およびTi3SiC2セラミックスの配向化に成功した。ここでは、粉砕、再分散によるMAX相微粒子の分散サスペンションの作製、磁場中スリップキャストによる配向体の作製、パルス通電焼結による配向セラミックスの緻密化を行った。特に、Nb4AlC3においては、力学特性の方位依存性を検討し、曲げ強度はc軸方向への曲げの場合が1184.9±283.3MPaであり、破壊靱性はc軸方向への荷重時の場合が17.9±5.16MPa・m^<1/2>が得られた.c軸方向に曲げるとジグザグ破壊モードが現れ、このジグザグ破壊面は機械エネルギーから転換された表面エネルギーが大きいことを示した.配向性Nb_4AlC_3セラミックスの曲げ強度と破壊靱性は、セラミックス系の報告値との比較において、最も高い強度と靱性を示した。
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Research Products
(17 results)