2008 Fiscal Year Annual Research Report
高分子ナノ集積体からなる極薄自立膜の構築及び機能界面への展開
Project/Area Number |
20350100
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三ツ石 方也 Tohoku University, 多元物質科学研究所, 准教授 (70333903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 徳治 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (40124630)
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Keywords | 超薄膜 / ナノ材料 |
Research Abstract |
アクリルアミド系の高分子材料ポリ(N-アクリルアミド)(pDDA)を用いたナノ薄膜は、水面上で二次元水素結合ネットワークおよび側鎖のアルキル鎖間の分子間力により安定かつ晃秩序な単分子膜となる。"このナノ薄膜に基板を必要としない自己支持性を付与することに成功しており、本申請研究ではさらなる膜強度の向上を目的として、アミノ基とグリシジル基間での架橋反応をこの膜に導入することを検討した。アクリルアミド系高分子にアミノ基を機能団として導入したp(DDA/DONH)と、グリシジル基を導入したp(DDA/GMA)をともに水面上に共展開し、膜を作製した。その結果、pDDA単体で作製した自己支持性膜と同じ膜厚で、約100倍の面積の自己支持性膜を得ることができた。この膜はLB膜の特徴である層構造を保ったままであり、分子レベルでの膜厚制御も可能であった。また、膜の弾性を測定するために、レーザ変位計を用いたバルジ試験測定装置を作製した。非接触タイプのレーザ変位計を利用することで、ナノメートルスケールでの膜の変位を精度よく測定できることに成功した。この装置を用いて自立膜の弾性挙動を検討したところ、同程度の膜厚を持つ自己支持性幕よりも弾性が高く.加えた圧力に対する変位が大きな膜であることが明らかとなった。これらの研究より、現状30-40nm、大きさ5cm×5cmの極薄自立膜が再現性よく作製できることが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)