2010 Fiscal Year Annual Research Report
熱ナノインプリント対応金属加工用レジスト高分子薄膜の究明
Project/Area Number |
20350103
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中川 勝 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (10293052)
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Keywords | 高分子構造・物性 / 微細加工 / ナノ材料 |
Research Abstract |
極性官能基に富むフォトレジストや電子線レジストを水系エッチングレジストに代用する従来の方法ではなく、独自に開発した光反応性単分子膜の利用を特徴とする界面化学結合型熱ナノインプリント法を基盤技術とした、非極性な水系ウエットエッチングレジストや電解めっきレジストの高分子薄膜材料を究明することを目的とした。前年度の重量平均分子量10万程度の単峰性ポリスチレンが金薄膜のウエットエッチングにおいて欠陥形成を抑制する成果を踏まえ、銅、クロム、銀の薄膜をエッチング加工する方法を開発した。大面積での金属薄膜パターン作製のために残膜の膜厚斑による欠陥形成を防ぐための熱可塑性蛍光レジストを考案し、加熱プロセスによる蛍光消光の影響の少ない蛍光色素の選定やダブルコート法という新方法を確立し、銀系格子型透明導電薄膜の作製に成功した。100nm未満での金薄膜のウエットエッチング加工は、金の粒塊のサイズによるエッジラフネスの増大や膜厚100nm以下でエッチング水溶液の透過現象が起こることが明らかとなり、欠陥発生の抑制が困難であった。形状特性に優れた金薄膜パターンの作製を目指し、電解めっきによる金析出に界面化学結合型熱ナノインプリントリソグラフィの展開を図った。熱ナノインプリントで汎用のポリ(メタクリル酸メチル)に比べ、非極性のポリスチレンがエッジラフネスの小さな金薄膜パターン形成に必須であることを明らかにした。電解めっきの系では重量平均分子量1万程度が最も異常析出を抑制する効果があることを明らかにし、パターン線幅50nmの電解析出制御を行えることを確認した。
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Research Products
(12 results)