2010 Fiscal Year Annual Research Report
光学異方性を有する光波電界ベクトル記録媒体を用いた3次元ベクトルホログラムの創成
Project/Area Number |
20360029
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
小野 浩司 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (10283029)
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Keywords | 物理光学・量子光工学 / ベクトルホログラム / 光配向 / フォトニック構造 / 回折素子 / 偏光 / 液晶 |
Research Abstract |
昨年度までに実証した一軸配向したアゾベンゼン色素ドープ高分子複合体液晶を用い、書き込み光として用いる高出力DPSSレーザー(波長488nm)、プローブとして用いるHe-Neレーザー(波長633nm)からなる実証光学系を用い、3次元的に光学異方性分布を形成した「3次元ベクトルホログラム」について、より一般化することを目的に、(1)軸対称性を有する特殊偏光を用いた記録・再生実験、(2)結合波理論のベクトルホログラム理論への拡張、を行った。昨年度まで行ってきた一軸異方性を有する記録媒体へのベクトルホログラム記録では、記録媒体自体の光学異方性に起因して書込光の偏光が空間変調されることを利用していたが、それに対して、書込光自体に偏光分布を持たせることによってより一般化されたベクトルホログラム記録が可能であった。また、形成された3次元ベクトルホログラムの光学特性については、従来はFDTD法のような数値計算法で行ってきているが、光学特性の物理について明確に考察するためには、解析的手法による説明が欠かせない。この目的のため、平成22年度においては、結合波理論の拡張を行い、3次元ベクトルホログラム理論の確立への足がかりを得た。
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