2008 Fiscal Year Annual Research Report
共焦点3次元スペックル多重記録によるテラバイト超反射型ホログラフィックメモリ
Project/Area Number |
20360034
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
的場 修 Kobe University, 工学研究科, 准教授 (20282593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁田 功一 神戸大学, 工学研究科, 助教 (20379340)
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Keywords | 光メモリ / 3次元記録 / 共焦点光学系 / 材料収縮 |
Research Abstract |
本研究の目的は、5インチディスクサイズに1テラバイト以上の記録容量を実現するために、3次元スペックル多重記録と共焦点光学系を組み合わせたシステムを提案し、その性能を評価することである。 本年度は、共焦点光学系の導入により反射型ホログラムの信号対雑音比の向上を示すこと、3次元多重記録シミュレーターを構築すること、記録材料の収縮を考慮したクロストークノイズ解析を行うことの3つの項目について研究を行った。はじめに透過型配置においてシフト多重記録を用いた場合に共焦点光学系の有効性を示すため、再生光学系にナイキストアパーチャーを導入し、再生画像の信号対雑音比を調べた。その結果、入力画像のビット数1024,有効開口数0.33においては多重記録数の増加とともにナイキストアパーチャーの導入によるビット誤り率の改善が見られ、信号対雑音比が向上する結果を得た。100多重記録において、ナイキストアパーチャーの導入によりビット誤り率が0.27から0.2に減少することを明らかにした。今後、反射型光学系への拡張とページあたりのデータ量を増加させた時の結果を取得した後、学会での発表を経て、学術論文として投稿する予定である。記録材料の収縮がある場合のノイズ解析では、材料モデルとして材料を層状に分割し、各層での面内及び奥行き方向へ収縮するモデルを考案した。ポリマー材料を用いて平面波同士の干渉記録実験との比較から奥行き方向にのみ0.13%の収縮があるとした場合に数値計算と実験結果の良い一致を得た。収縮がある場合の角度多重記録解析では0.5°間隔で50多重を行った場合に、収縮率0.1%でビット誤り率が2x10^<-3>程度の結果を得た。収縮率が0.5%を超えると0.5°間隔では記録・再生が不可能であることがわかり、材料開発への定量的指針を示すことに成功した。現在学術論文として投稿準備中である。
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Research Products
(6 results)