2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20360040
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
白谷 正治 Kyushu University, システム情報科学研究院, 教授 (90206293)
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Keywords | ナノ材料 / プラズマ加工 / プラズマナノ工場 / 異方性CVD / ナノ粒子 / ナノ粒子輸送 / ナノ粒子配置 / 振幅変調パルス放電 |
Research Abstract |
本研究では、プラズマを用いてナノブロックの3次元構造体の作製と配置を実現する工場を構築するため、その要素技術であるナノブロックの輸送と配置についての科学・技術基盤を確立することを目的としている。具体的には、ナノブロックとしてナノ粒子を用い、ナノ粒子がプラズマ中で帯電することを利用して、その収束ビームとビーム走査を実現するとともに、プラズマ異方性製膜を応用し、ナノ粒子の大量輸送と基板平面上の微細構造への自由な配置を実現する。今年度は、ナノ粒子輸送について、2次元フォトンカウンティングレーザー散乱法を用いてして、ナノ粒子の2次元その場計測法を開発した。また、ナノ粒子の配置制御について、イオン抗力を利用してナノ粒子を基板上に輸送して、膜堆積し、空孔率と機械的強度について計測した。 実験では、容量結合型高周波放電装置を用いた。2次元フォトンカウンティングレーザー散乱法では、電極に平行にシート状レーザーを導入して90度散乱光を2次元光電子増倍管で計測した。パルス放電でサイズが数nmのナノ粒子を生成して、放電後、放電電極から接地電極に向けてナノ粒子が輸送していることを計測することに成功した。次に、振幅変調パルス放電を用いて、接地電極に配置した基板ヘナノ粒子を高速輸送することで、輸送中のナノ粒子成長を抑制してナノ粒子含有膜を作製し、空孔率を4%から60%まで制御することに成功した。また作製した膜はヤング率10Gの高い機械的強度を有しながら比誘電率2以下の超低誘電率を示した。
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