2009 Fiscal Year Annual Research Report
ガイド波による不完全界面・不完全結合部の定量的非線形超音波スペクトロスコピー
Project/Area Number |
20360053
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
琵琶 志朗 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (90273466)
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Keywords | 機械材料・材料力学 / 不完全界面 / 超音波 / ガイド波 / 非線形特性 / ラム波 / 接触界面 / 非線形界面モデル |
Research Abstract |
閉じたき裂やはく離などの不完全界面・不完全結合部を有する構造・機能部材に対して,ガイド波と呼ばれる超音波伝搬モードの非線形特性の定量評価(ガイド波定量的非線形超音波スペクトロスコピー〉に基づく非破壊評価法を提案することを本研究の目的としている.平成21年度の研究で得られた主な成果は以下のとおりである. まず,平成20年度に行った,接触条件下の板におけるラム波伝搬挙動についての実験的検討に関する理論的考察をさらに進め,非線形界面モデルを導入したミンドリン平板理論に基づいて,接触界面を有する板における曲げ波の伝搬挙動を差分法を用いて数値解析的に検討した.本数値解析の結果,上下表面の接触効果によって曲げ波の支配方程式に含まれる3次の非線形性により,入射周波数の奇数倍の高調波が発生する様子や,高調波発生挙動の伝搬距離,振幅,接触界面パラメータ等への依存性が明らかとなった. また,不完全界面に対するラム波非線形特性に関する実験的検討として,2枚のアルミニウム板で構成した接着板について,搬送波周波数1MHzの大振幅ラム波を入射し,伝搬波形に含まれる非線形スペクトル成分(高調波)を短時間フーリエ変換によって解析した.接着板については,接着条件を変化させることによって,異なる界面状態の試験片を用意し,高調波発生特性を解析した.この結果,接着剤の硬化時の加圧力や,はく離損傷を模擬して導入した未接着領域の寸法によって二次高調波の大きさが変わることを見出した.以上の結果により,高調波測定を接着状態の評価に応用できる可能性が示された.
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Research Products
(5 results)