2008 Fiscal Year Annual Research Report
高速マルチスケール動的解析法の開発とパワーMEMS設計への応用・検証
Project/Area Number |
20360059
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高野 直樹 Keio University, 理工学部, 教授 (10206782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥山 寿之 立命館大学, 理工学部, 教授 (30227681)
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Keywords | パワーMEMS / 熱流体解析 / 構造解析 / 動的解析 / 重合メッシュ法 / モデル縮約法 / 高速化 / マイクロガスタービンエンジン |
Research Abstract |
本研究は、全体構造寸法に比して微小な局所部位の構造設計を行うための高速マルチスケール動的解析法の開発を主目的とし、それをパワーMEMSの一つであるマイクロガスタービンエンジンの設計に応用し、試験機による要素試験結果との比較から有用性を検証することを目的としている。研究は、解析手法開発と要素試験を並行して進める計画である。 まず、解析手法開発に関し、マルチスケール構造解析を実現するため、独自に静的解析用に開発を進めてきた重合メッシュ法の動的問題への適用上の問題点を整理し、consistent質量行列を用いる関係上、陰解法を用いることとし、陽解法と同様の高速解析を実現するためにモデル縮約法との併用解法を選定し、定式化とアルゴリズムの詳細を書き下した。モデル縮約のための基底ベクトル数について深く検討するため、基底ベクトル作成ソフトウェアとその可視化ツール、時間積分モジュールを開発した。モデル化には、静的解析用に開発してきたソフトウェアVOXELCONを用い、MatrixMarket書式のデータコンバータも開発した。小穴を有するブロックの曲げ問題、L字型部材の角部に小穴を有する問題を解き、局所構造である小穴が基底ベクトルの幾何的モードとノルムに与える影響を調査した。 要素試験に関しては、流体解析によるコンプレッサ翼形設計のためのマイクロ風洞試験の設計・試作と、燃焼器の流体解析による冷却流路設計、熱流体解析による冷却性能評価とともに、要素試験を実施し、ごく短時間ではあるが1300Kの燃焼を確認したほか、燃焼効率の計測にも一応の成功を収めたが、その一方で冷却性能不足が判明し、要素試験器の設計変更を行った。 また、将来応用探索の一貫として計画通りセンサネットワークに関する動向調査も行った。
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Research Products
(2 results)