2008 Fiscal Year Annual Research Report
レーザ光の背面照射による透明材料の高アスペクト比クラックフリー加工
Project/Area Number |
20360065
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
戸倉 和 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (10016628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
比田井 洋史 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (60313334)
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Keywords | レーザ加工 / ガラス / 変質 |
Research Abstract |
本研究は,申請者らが見いだした連続発振レーザ照射によるガラス内部の変質を利用し,パルス発振レーザと組み合わせることで,高アスペクト比の穴あけを初めとするクラックフリーの加工法の開発をおこなう.連続発振レーザにより導入した変質層には応力が加わっているため,この変質層でクラックの進展が止まったり,変質層と非変質層との界面で割れたりすることを期待できる.具体的には以下の方法で試みる.(1)連続発信レーザにより変質部を形成し別々のプロセスによる穴あけ,(2)同時照射,(3)雰囲気の調整,(4)切断など穴あけ以外への加工応用,(5)他の材料への応用.本年度は(0)in situ観察系の構築を行った.その結果,加工中の様子をin situで観察できる光学系を構築した(1)別々のプロセスによる穴あけまず, CWレーザによりガラス内部に変質部を作製する.この変質部は急熱急冷により内部応力が加わっていることがわかっている.そこで,変質部のみをパルスレーザにより除去することを試みた.また,(2)連続発振レーザとパルス発振レーザ光を同軸に照射する光学系を構成し,レーザ光を同時に照射することで加工を試みた.連続発振レーザによる加熱により,ガラスの光吸収率も増加しているため,より低いエネルギーで除去を期待した.その結果,変質層で多くの空洞(ボイド)ができることが明らかになったものの,光学系の調整を十分にする必要が明らかになった.
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