2009 Fiscal Year Annual Research Report
損傷指標の同定に基づく浸炭歯車の伝達荷重と寿命の保証法
Project/Area Number |
20360071
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井上 克己 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (90005554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 将 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20292229)
増山 知也 鶴岡工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (80282094)
嚴 祥仁 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (20551576)
成田 幸仁 室蘭工業大学, 工学部, 助教 (90431519)
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Keywords | 浸炭歯車 / 負荷容量 / 寿命 / 損傷力学 / 画像ひずみ計測 / シュミレーション |
Research Abstract |
歯車の損傷は,産業機械にあっては歯車装置の停止に伴う大きい経済的損失をもたらし,輸送機械では人命に直接関わる事故に繋がる恐れがある.したがって,そのリスク管理は極めて重要である.一方で,歯車装置には一層の小型軽量化と長期信頼性の確保という要求が科せられている.これに応えるためには,設計段階において歯車の損傷を予測し,伝達可能な動力および寿命を推定することが不可欠である. 本研究課題は,動力伝達用浸炭歯車の強度と寿命を評価し保証する方法の確立を最終目標とするものであり,今年度は以下の研究を行った. 1.繰返し負荷を受ける平板のひずみ分布の計測 2.繰返し負荷を受ける歯のひずみ分布の計測 3.ひずみ分布の変化に基づく損傷指標の同定 4.浸炭歯車の疲労寿命の推定 5.介在物に着目したピッチング強度の推定 変位の画像計測を応用した非接触ひずみ分布計測法を適用して,研究1および2では,繰返し負荷を受ける歯車と同じ材料の平板試験片のひずみ分布を計測した.研究3では,損傷力学に基づいて,ひずみの変化から損傷変数と呼ばれる指標を求め,これを用いた寿命評価を試みて,成果を国際会議で発表した.研究4では,上記の損傷変数を用いて浸炭歯車の寿命を予測するシミュレーンョン法を開発し,結果を速報として報告するとともに,次年度の国際会議でも発表予定である.研究5では,歯車の曲げ強度評価を基礎としてピッチング損傷のクライテリオンを提案し,面圧強度の推定を行った.この成果も次年度の国際会議で発表する予定である.
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Research Products
(3 results)