2009 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロスラッシュ利用型超高熱流束混相電子冷却システムの開発
Project/Area Number |
20360082
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石本 淳 Tohoku University, 流体科学研究所, 准教授 (10282005)
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Keywords | 混相流 / スラッシュ / 熱伝達 / 微粒化 / マイクロフルイディックス / 冷媒 / 極低温 / 凝固 |
Research Abstract |
次世代に開発が予想される半導体プロセッサやコンピュータチップに発生する局所熱流束は10^6W/m^2を越え,総パワーは300Wに達し,原子炉炉心の発熱密度をも超えようとしている.このレベルで発生した熱を効果的に管理することが可能な冷却装置は現在のところ存在しない. 本研究は,以上の困難を打破しうる10^6から10^7W/m^2レベルの超高熱流束の冷却性能を有する新型混相電子冷却システムを開発することを主目的とする.超高熱流束混相冷却を可能にする冷媒として新たに微小固体窒素粒子からなるマイクロスラッシュの高速噴霧流と,マイクロスラッシュー液体窒素固液二相流を用いる. 今年度は,マイクロスラッシュ粒子の高精度粒子計測が可能なPIA融合計測システムを開発した.その結果,スラッシュ噴霧流の界面不安定からスラッシュ粒子が形成されるメカニズムを明らかにし,超高熱流束効果を達成する際に必要となる最適粒径制御法に関する基礎データを得た. さらに,マイクロスラッシュ超高熱流束熱伝達特性の定量評価に必要となる,LES-VOF法を用いた噴霧流微粒化二相熱伝達特性に関する数値計算を行った.数値解析に当たっては噴霧熱流動解析に最も有効と考えられるエネルギー場考慮型LES-VOF法と二流体乱流モデルを用い,数値計算の実行に当たってはCFD(流体)解析・開発専用言語Open FOAMを用い,クラスタリングに必要なプログラムの超並列化も同時に行った.その結果,超高熱流束効果の達成に必要となる各種微粒化噴霧流動条件の数値予測が可能となった.
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Research Products
(5 results)