2009 Fiscal Year Annual Research Report
複雑流体の流動誘起構造とマクロ流動の統合的数値解析手法に関する研究
Project/Area Number |
20360084
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 剛宏 Osaka University, 工学研究科, 准教授 (40252621)
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Keywords | 複雑流体 / 流動誘起構造 / 数値解析 / ミクロシミュレーション / サスペンション / ミセル分散系 |
Research Abstract |
数値計算に関しては,サスペンション,界面活性剤溶液,フロック形成流体のミクロシミュレーションのためのモデル開発とマクロ流動解析とのカップリングによる流動解析を中心に研究を進めた.具体的には,サスペンションでは,扁平粒子分散系の流路内流れ・自由境界流れをBrownian Configuration Field法により計算するためのプログラムを開発した.また,高分子系ナノコンポジットのモデルとして,高分子-ディスク状粒子分散系のブラウン動力学シミュレーションを行い,本手法が流動中の内部構造変化などを捉えることができ,より詳細な流体内部構造の解析の際に有用な手法であることを確認した.また,ミセル分散系流体については,Bautista-Maneroモデルを用いたマクロ流動と実験との比較を行い,その有効性を検証した.さらに,ミセルの結合,分裂を表現するVCMモデルを用いて,せん断流れ場におけるシアバンディング現象の流動解析を行った.そして,本モデルをミクロ・マクロシミュレーションに適用する方法を検討した.また,実験では界面活性剤を中心に,その特異な流動現象と流体内部構造の変化に関する研究を行った.レオメータ内の流れの可視化とレオロジー測定による白濁現象と流動特性との関係の解析,矩形管流路内流れの可視化,光学測定によるミセルネットワーク構造の流動による変化との関連性の解析,せん断流れにおけるバンド構造の解析を行った.
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